⻑崎県障害者芸術⽂化活動普及⽀援事業

文化芸術と福祉のマッチング相談会

障害者芸術文化活動普及支援事業では、各県の支援センターをとりまとめる広域センターが地方ごとに設置されています。各県だけでは解決できない課題を、経験豊富な広域センターと連携して解決を図っていくことが大きな目的で、九州では福岡市のNPO法人まるさんが「九州障害者アートサポートセンター」を運営されています。

今回は、九州障害者アートサポートセンターと連携し、文化施設とのネットワークを広げること、障がいのある人たちの文化施設へのアクセシビリティ向上へつなげていくことを目的に、「文化芸術と福祉のマッチング相談会」と題したセミナーを、2月27日、県立図書館ミライonにてハイブリッド形式で開催しました。

福祉事業所やボランティア活動団体の支援者と、文化施設の担当者など、26名に参加いただき、はじめに九州障害者アートサポートセンター所長 樋口さんより、障害者芸術文化活動普及支援事業の概要や、文化芸術と福祉が連携した取組み実例などをご紹介いただきました。その後、長崎県障害者芸術文化活動支援センターから、長崎県障害者芸術文化活動普及支援事業での取組みや、令和7年度に本県で開催される全国障害者芸術・文化祭に向けた取組みなどについて、紹介しました。

また、相談会に先んじて県内の文化施設に対して実施した、長崎県の文化施設における文化芸術活動に関するアンケート調査の結果と、調査から見えてきた本県の課題について、九州障害者アートサポートセンター樋口さんから報告がありました。様々なハード面での課題が挙げられるなか、実はコミュニケーションで解決できることも多く、文化施設やイベント主催者に対するスキルアップの機会提供も必要ということなどがわかり、支援センターとしても、今後の具体的な取組みが見えて大変参考になりました。

その後、グループにわかれて、それぞれが抱えている課題や、支援センターに求める機能などについて、意見交換を行いました。福祉施設と文化施設の担当者同士で意見を交わすなかで、文化施設が発信している情報が福祉施設には届いていないこと…お互いに何を求めているのかわからないこと…本当に利用者の求めるアート活動をできているのか…などなど、多様な意見交換がなされ、支援センターとしても今後の取組みに活かしていくべき意見を聞くことができました。

今後も九州障害者アートサポートセンターさんのお力を借りながら、文化芸術と福祉がもっと近づき、誰もが身近な地域で思うままに文化、芸術を楽しめる長崎県となるよう、課題解決に取り組んでいきたいと考えています。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。

アンケート調査の結果報告はこちらのURLからご覧いただけます
https://nagasaki-artsupport.com/2023/11/24/bunkashisetsu/